2022年7月28日、CFCLは、日本のアパレルブランドで初となるB Corp(Benefit Corporation)に認証されました。
B Corpとは、SDGsに代表されるような世界共通の17の目標に、透明性と責任を伴いながら世界で極めて高い水準の実践を積み重ねる企業に与えられる、アメリカの非営利団体 B Labによる国際的な認証です。認証された企業がB Corpと呼ばれ、企業として存在する意義や目的、そして利益、常にこの双方のバランスを取りながらベネフィット(有益なもの)を生み出せる企業のことを指します。
認証に至るまでの審査(及び、3年ごとの再審査)は厳格であることが有名ですが、その審査内容は、問題解決やベネフィットが必要とされる「地球環境・社員・顧客・コミュニティ」と、それらを改善し成長していける経営基盤の有無「ガバナンス」を合わせた5つの領域に分類され、厳密に行なわれます。
2006年にアメリカで始まったこの認証制度はヨーロッパ各国や北米で急速に拡大し、7月28日時点で世界83カ国5,344社が認証を取得済みで、業界を問わず全世界12万社以上が認証の合否に拘らずこの評価制度をビジネスの指標にしています。
私たちは2020年の創業直後から認証取得に取り組み始め、2021年の5月に正式申請を行いました。計300件近い設問に回答し、1年以上の審査・評価期間を経て、認証取得の条件となる「80点(200点満点)」を上回り、最終的に「128点」の取得に至りました。
5つの領域における点数の構成は以下の通りです。
顧客 3.9/5点
地球環境 60.9/105点
社員 20.7/40点
コミュニティ 32.1/70点
ガバナンス 10.3/20点
総評として、「地球環境・顧客」領域でのパフォーマンスでは評価をされた一方で、「ガバナンス・社員・コミュニティ」の領域では、課題の残る評価結果となりました。CFCLがCONSCIOUSNESSのレポートで公表している内容をはじめ、ニット商品への選択と集中や、3Dコンピューターニッティング製法など国内の生産地に重点を置いたサプライチェーン、一貫した透明性が高く評価された一方、スタートアップ企業であることも含めて実績が不足している部分においては評点が伸びない、という現実が反映されています。それでも、300件近い設問は経営のあらゆる現場で意識される具体的な視点そのものであり、結果として課題が浮き彫りになったことは、今後の成長に欠かせない貴重な財産そのものであると言えます。設立から約2年の現在、10人程度の社員で、資金をはじめリソースは確かにまだ欠如していますが、今後着実に成長していけることを確信しています。
気候危機や格差、一方通行の経済モデルなど、世界で共通する問題の多くは、政府やNPOだけで解決できるレベルを遥かに超えており、その中にあって企業の果たす役割は益々重大となっています。
私たちCFCLは、創業当初より、衣服のデザインや生産において、機能性のみならず、地球環境・地域社会との連帯と循環、最適な国産素材の選択、そしてサプライチェーンの透明性をポリシーとして追求し、B Corpの認証取得にチャレンジしてきました。その理由は、事業の目的をあらためて問われるいま、創業のゼロの時点から多くの課題を認識し、ものづくり、会社づくりを社員全員が各々の現場で必死に試行錯誤することが重要であり、長期にわたって、グリーンウォッシュ企業ではないことを確認していける国際認証だからです。これからも日々できることから改善や更新を続け、国際社会における信用を構築していけるよう努力していきます。
B Corpウェブサイト上のCFCL評価ページ:
https://www.bcorporation.net/en-us/find-a-b-corp/company/cfcl-inc
私たちの日々の活動につきましては、CONSCIOUSNESSページをぜひご覧ください。